南恩納区(みなみおんなく)公民館に行くと、区長さんから言われました。
「一緒にダムに行きませんか?」
公民館の雨靴を借りて、トラックに乗っていざ出発。
南恩納区には、区民の人達のためのダムが3つあります。
ダムからの水が来るお家は、飲み水以外は全てダムの水を使っているそうです。
山の上にある貯水地です。
向こうに海が見えます。
バルブをゆるめると、ザバーッと水が出てきました。
中に詰まっている小さなゴミを取り除いて、掃除しています。
このタンクに、山のダムから送られた水が貯まっていて、
区長さんが開けているタンクで、砂と砂利でろ過をします。
その下のタンクで、炭でろ過したあと、各家庭に送られます。
恩納村でも、山がある区はほとんどが独自のダムを持っているそうです。
しかしこの、砂、砂利、炭による自然ろ過システムがあるのは、南恩納だけ。
また、ダムと貯水池、各家庭の高低差を計算し、電気を使わずに水を送っています。
数十年前から、このエコなシステムを作り上げていた先輩たちはすごい。
そう、区長さんはおっしゃいます。
ダムがあることは知っていましたが、まさか米軍基地内にあったとは。
区長さんはこのために、米軍基地のカギも持っているんです。
トラックは、がたがたの山道を弾むように進んでいきます。
「ここからは、バックで下ります」
え?今なんと?
突然、バックで坂を駆け下りていくトラック。
こ、こわいぃ~!!
細い道なので、バックで下りないと帰りにUターンできないそうです。
車を停めて、ヒモをつたって下りていきます。この下に・・・
ダムがありました。
「ダム」というと、さっき見たプールのような貯水池を想像していたのですが。
ここは、森の奥の「池」という感じです。
南恩納の山奥って、こんなにきれいなんだ・・・・。
ウリボウが走っていることもあるそうです。
ウリボウ=生後4ヶ月以内のイノシシです。
木が倒れていました。
区長さんが木をよけながら、なにかを取っています。
キクラゲです。
区長さんが小さい頃は、山で木の実を食べながら遊んだそうです。
山道をどんどん進んでいきます。
天気が悪い日のあとや、ダムからの水が濁っていると連絡があったとき。
ここを一人でまわって、点検しているそうです。
こわくないんですか?と聞くと、
ここに来るの、大好き!とのことです。
このダムから貯水池まで続くパイプに沿って、歩いて点検することもあるそうです。
・・・区長さんの仕事って、ほんとに多岐にわたっています。
予算や区有地の話や、会議や式典への出席、ハブの管理、ダムの点検・・・。
っていうか、なんだこの道は!
土砂崩れで、道が半分くらい削れてます。
道路の右側も崖です。
落ちるー!と悲鳴を上げると、恐いなら降りて歩いたら~?と言われました。
・・・歩くのもこわい!
土砂崩れ、のぞいてみました。
ひぃー。
・・・こんな仕事があるって、わかってたんですか?
はい!と笑顔で答える区長さん。
たくましいなぁ~。
南恩納区始まって以来、初の女性区長。
おかめ家が地域に入っていく、きっかけを作ってくれた方です。
またおもしろい場所があったら、見学させてくださいね~。
※60000アクセスの数字を見た方、おしえてくださいね!
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