牛舎なう！

　ベランダから、息子と友だちが遊んでいるのが見えます。（中央のつぶ） 　今日は夜の話ですが、夜は写真に写せないので、夕方の写真から。　 　アパートの周りは外灯もないので、夜は漆黒の闇に包まれます。 　ここに引っ越してきたばかりのころ、夜に車で帰ってくると、子供達は怖がって車を降りられませんでした。「真っ暗」というより「真っ黒」な夜です。 　このあたりは村の中でも珍しいくらいの田舎です。 　地元の人達は、田舎より便利なところに住みたいらしく、なんであんなに不便で、ウシの匂いがして、湿気が多いところに住んでるの？と不思議そうに聞かれます。　 　そんなのんびりした所がいいんですけどね。 　だんだん暗くなってきました。娘も泥に入って遊んでいます。１９時過ぎの写真です。 　沖縄は、朝６時くらいから暑くなって、日中ずっと外に出られないくらい暑いです。私などは朝ゴミを捨てに行くだけで、熱中症ぎみになります。 　 　そして沖縄は日が長いです。２０時くらいまで明るいです。 　なので日射しがきつくなくなった１８時半くらいから、外に出る人が多いです。ウォーキングのオバアは１９時過ぎ、ランニングのお兄さんは夜、外で見かけます。 　日中、外を歩いているのは観光客だけ、と地元の人は言います。観光客は、明るいうちから海で遊ぶので、日射しで全身やけどみたいになってよく救急車で運ばれる、とホテルの前に住んでいる友達は言います。 　 　日暮れの森です。コウモリやカラス、小さな鳥達が森に帰ってきます。 　このあたりには、虫や鳥や動物、いろんな生き物が棲んでいます。 　昼間は静かなのに、夜になると、も～うすごい鳴き声なんです！！ 　「ポンッポンッポンッポンッ」と一晩中鳴き続ける、通称「ポンプガエル」。 　「ギャーミャウミャウギャー」と叫んでいる、通称「ネコカモ」。 　沖縄は暴走族がたくさんいて、毎晩のように国道を走っています。かなりの騒音です。 　そして暴走族が通ると、森のフクロウがびっくりして「ホゥ！！ホゥ！！」と叫びます。びっくりしているのか、怒っているのか・・・。 　さらにギャッキャッキャッキャと鳴くヤモリ。 　突然一斉に大声を上げる、（推定）数百匹のカエル。 　ベランダをスーッと歩いていく、巨大ゴキブリ、クモ、・・・・。 　 　朝になると暑すぎて洗濯物が干せないのでいつも夜中、洗濯物を干しています。もう、次はなにが出てくるかと思うと、緊張感がすごくって・・・。　 　なにも見ないように、せっせと洗濯物を干して部屋に入ると、ベランダで突然バサバサッと音がしました。 　でかい。虫の音じゃない！ 　カラスです。 　アパートの光に引き寄せられて、いろんな生き物がきますが、まさかカラスとは・・・。 　カラスはベランダの中で、パニック状態で飛び回っています。ひぃ～ 　こんなとき、意外に落ち着いているのが、夫くん。 　夫くんは山と川に囲まれた家で育ったので、野生の生き物に慣れています。物干し竿にカラスを乗せようとしています。 　そこらにあった花壇の部品などを使って、ベランダから出るための階段を作る夫くん。 　タオル干しの上にちょこんととまるカラス。 　しかしかなり混乱しているようで、何度もズサーッと落ちてしまいます。 　 　カラスをどんどんベランダのふちに誘導します。 　このあとカラスは闇に向かって飛んでいきました。 　「カラスは鳥目だからなぁ」と、カラスが行った方をいつまでも心配そうに見つめる、夫くんなのでした。